インド洋津波に関するデータを集め、掲載していく上で、数字の羅列を楽しんでるんじゃないの?って思われるのが怖かった。確かに、楽しいからやってるのかもしれない。でも、実際に作業を続けてみて感じたことがある。
僕の集めたデータは、あくまで、データの一部。はっきり言って、間違いだらけのデータ。一番ショックなのは、各国の支援額に関し、少ない国は民度が低いとか、そういう見方をされること。他の国がどうであろうと、それはその国の勝手。さまざまな事情がある。
データの翻訳を始めた当初の意図は、僕達、日本人が、どんな貢献をしてるか、自分自身が把握すること。そして「日本も積極的に行動しよう!」っていう、ちっぽけなアピール。
自分の意見が否定されるのって平気。でも、なるべく公正を保とうと思って、自分の意志を入れないよう努力をしたものが、違うように解釈されるってショックみたい。
正直、各国の支援額と被災状況の一覧を、黙って削除しようと思った。ぜんぜん最新ニュースに追い付いていないから、まぎらわしい。迷惑をかけていると思う。
でも、インターネットを検索していて、一番、がっかりするのは、たった2、3か月前のニュースが削除されていること。削除はいかん。
報道機関は、精製された記事、完成されたものしか提供できない。僕の今の目標は、なんとかフィーリングを共有してもらって、ちょっとだけでもインド洋地震の被災地支援に興味を持ってもらうこと。訂正線を使って、前の記事を消すことなく更新をしていくことで、なにやらゴチャゴチャやってるなーって感じがしてもらえたら。。。wikiのニュースをwikiを使わず、翻訳しているのには訳があるのです(まあ、共同作業への姿勢に欠けてるのも事実です)。
民主主義ってなんだろう?他人がどんな主義主張を持っていようと、その人を思いやることができる能力じゃないの?自分は大きな社会の一員であり、他の人が苦しんでたら、共感してあげられることじゃないの?額が大きいとか少ないとか、そんなことじゃない。
香港では今、TVB(香港で一番大きいテレビ局)が頻繁に、支援団体への連絡先を放送してる。ラジオでは「let's do what we can to help those victims(被災者救済のために、僕達にできることをしようよ!)」ってコマーシャルを流し続けてる。今日は、香港スタジアムで大きなチャリティイベントがあった。董行政長官や有名歌手、企業が参加して、救済への貢献を訴えた。津波災害が起こって、まだ1週間なのに、こんなに早く行動できるなんて。。。
香港に住んでいたとき、香港には文化がないって、いつも嘆いてた。
僕は、間違えていた。