春夏秋冬そして春(Spring, Summer, Fall, Winter... and Spring):先週くらいからレンタル開始。美しき世界の中を、不器用にペコペコはいつくばるカエルちゃん!って感じの映画。とにかく画像、風景が美しい。それに登場するのが、可愛くも残酷な子供、まじめでもやっぱりエッチな少年、お約束の生まれながらの娼婦、あげくの果てには監督自身のプロモーションビデオ。ろくなもんじゃないはずなのに、登場人物が素敵に見える。退屈なはずなのに、時間はあっという間に過ぎる。意味不明なのに、わかった気になれる。映画館で観た方が笑える。★★★★
サマリア(Samaria, Samaritan Girl):作品とまったくそぐわない恵比寿の映画館にて上映。キリスト教的世界観に、現実(キム・ギドク的女大好き思想)を無理矢理ぶち込む。主役の女の子が力不足。キム・ギドクお得意の、そこはかとなく感じられるギャグっぽさがあまり感じられない。韓国の女子高生のおやつは豚足!に驚くくらい。おやじさん(主人公の父親)も、苦悩してるってより、ただ暴力的って感じしかしない。売春に過度に反応する社会の象徴ってことなんでしょうか?キム・ギドクの映画は台詞が少ないからこそ、演技力が重要なのよね。援助交際なんて、たいしたことじゃないのよ!ってのが監督の真の意図な気がするんだけど。女性には生まれながらにして娼婦の面があるってのが、これまでのキム・ギドク作品の共通点。そして、それにすがらなくては生きていけない男たち。登場人物に、監督自身を過度に投影させない路線が、この作品から始まっていると思う。★★★
空き家(3-Iron):何を血迷ったか、主人公がイケメン。一緒にいても、心は別々っていう、夫婦にありがち?な光景を描く。別れるんじゃなく、心?の中に最愛の人を宿しながら、夫と暮らしていくんですよ、ニヤリとしながら。。。相変わらず、女を愛し、恐れる、キム・ギドクでした。個人的に一番気に入ってる作品。まだ日本未公開なので、詳しい内容は書かない。★★★★
悪い男(Bad Guy)については、
2004:俺的映画年間ベスト10もよろしく。